車の操作性に大きく関わる部品のステアリング。グリップの太さや径の大きさ、使用されている素材などで人それぞれ好みが別れます。と、いうわけでチェイサーのステアリングを使い慣れたものに交換しました。
今回は純正ステアリングから社外ステアリングへ交換する場合の手順について紹介します。
純正ステアリング取り外し
先日購入したチェイサーは内装もフルノーマル。
JZX100の前期ツアラー系では、皮巻き4本スポークのステアリングが純正採用されています。径は380mmで握り心地も良く、操作性もなかなか。しかし、タバコ臭が染み付いていたのと、見た目が自分好みなものを使いたいってことで交換に至りました。
エアバッグ取り外し
それでは初めに、純正ステアリングのエアバッグを取り外します。作業途中に爆破させてしまうと大怪我をする恐れのある危険な作業ですので、十分に対策をとって行いましょう。
まず、バッテリーのマイナス端子を10mmのレンチでナットを緩め取り外します。1番の目的はエアバッグへ通電させないためと、ホーンを誤って鳴らさないようにするためです。
そして、端子を外したあとは少なくとも10分は作業をせずに放置しましょう。車体に滞留した電気を放電してしまいます。
時間が経ったら取り外し作業に入ります。
純正ステアリング両脇にメクラカバーがあるので、マイナスドライバーなどを使って外します。
すると、中にエアバッグ固定用のトルクスボルトがいます。
トルクスソケットで緩めます。サイズはT30です。
L700ミラのステアリングエアバッグにもT30のトルクスボルトが使われていたので、当時購入していたソケットが役立ちました。
ただ、緩めたトルクスボルトにエアバッグが引っかかってなかなか外せません。ですので細いプライヤーなどがあれば、それでボルトを摘んで引き出してください。
そんなこんなでエアバッグがゴッソリ外れました。
車体側とカプラーで配線が繋がっているので、それも外します。少しクセのある形をしていて、白い引っ掛けを上に起こすと黄色いカプラーが引き抜けるようになります。
これにてエアバッグの取り外し作業は完了です。
ステアリング取り外し
エアバッグを無事外せたら、残されたステアリングの取り外しに進みます。
取り外す前にホーンの配線の平型端子を抜いておきましょう。車体側のカプラーを抜くのでも良いです。
ステアリングは19mmのナット1つで固定されています。このように十字レンチで緩められました。
ここでポイントですが、完全にナットは外さないでください。ナットが外れる直前の状態まで緩めます。
そして、ステアリングをぐるりと1周グーでボコボコ殴って衝撃を加えた後、両手でステアリングを揺すりながら手前に全力で引っ張ります。すると「ガコンッ」とステアリングが動き、取り外せる状態になります。
ナットを外さずに残していたのは、勢いよくステアリングが外れた場合の顔面ヒット防止のためです。
ナットを外して、ステアリングの取り外しは完了です。
ステアリングボス取り付け
次に、ステアリングボス(以下ボス)を取り付けます。ボスは、社外のステアリングを取り付けるために必要なアダプターのような部品です。中心の穴で車体側と固定し、外周にはMOMO/OMPタイプのネジ穴6箇所と、NARDIタイプのネジ穴6箇所が空いています。NARDIタイプの方がピッチ(P.C.D)が大きいです。
ちなみに、車体側から出ている軸は「スプライン構造」といった歯車のようなギザギザの軸になっています。この軸の歯とボスの歯がガッチリ噛み合い、回す力を伝達する仕組みです。
また、車体側にグレーの回転するプレートがありますがこれは無闇に回したり触らない方が良いでしょう・・・不具合につながります。
そしてグレーのプレートをよく見ると3つの凸があります。これとボス座面側の凹が合うように取り付けましょう。
車体側の「↑TOP」とボスのネジ穴12時の位置が合うように、軸のギザギザにボスを差し込みます。そして、先ほど取り外した19mmのナットでボスを固定していきます。
その時、ナット強く締めすぎるとボス本体を破壊してしまう恐れがあるため注意。ボスのメーカー規程の締め付けトルク値が設定されているなら確認したほうが良いです。
これで社外のステアリングを取り付けられるようになりました!
その前に、このままステアリングを装着するとエアバッグ警告灯が常時点灯してしまいます。ですのでエアバッグキャンセラーと呼ばれる抵抗をエアバッグ配線のカプラに差し込みます。これで警告灯が点灯しないはずです!
ちなみに、エアバッグキャンセラーはボスとセットで付いてきました。ボスを購入するときは、エアバッグキャンセラー付属の有無を確認して選びましょうー
ちなみに、配線・カプラーはこんな感じでギッシリ中に収まっています。
社外ステアリング取り付け
あとはホーンボタンに配線を接続し、6つのボルトでお好みのステアリングを固定するだけです。
僕はそのままステアリングを取り付けずに、ワークスベル社製の「ラフィックス2」といったクイックリリーススペーサーを取り付けました。簡単に説明すると、ワンタッチでステアリングを脱着できるようになるスペーサーです。
この「ラフィックス2」やホーンボタンの配線の接続については、後日別の記事で紹介しようと思います。
ステアリングの固定が完了したら、1番最初に外したバッテリー端子を接続し以下の点に注意して確認しましょう。
- ホーンが正常に鳴るか
- エアバッグ警告灯が常時点灯していないか
- ステアリングにガタが無いか
- 走行してみて、ステアリングのセンターが合っているか
特にガタがある場合は、ボルトの締めが甘いなどの原因が考えられます。走行中にステアリングが外れると危険ですので気をつけましょう。
問題が無ければこれにて完了です。お疲れ様でした!
さいごに
以上、JZX100チェイサーの純正ステアリングから社外ステアリングへ交換する方法でした。
慣れれば1時間以内で完了しますが、危険が伴う作業です。加えてステアリングは運転操作において重要な部品ですので、油断せずに取り付け・確認を行いましょう。また、記事の不明点や問題点等あればお気軽にコメントお願いします。可能な範囲でお答えいたします。
今後ももっと整備手順などの記事を上げて行きますので、そちらもよろしくです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
おわり
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