以前、車高調ロアブラケットの千切れたブッシュを近所のショップで新品に交換していただきました。
そして後日、リフレッシュした車高調をDIYでチェイサーに取り付けようとするも、予想以上に苦戦を強いられました・・・
インターネットで色々調べてみましたが、出回っている情報は車高調→車高調への交換手順が多く、純正ショック→車高調への解説が少なかったです。それもそのはず、中古車市場で出回っているチェイサーは大抵車高調が装着された状態で売られていますからね。
そこで今回は、JZX100チェイサーの純正ショックから車高調への交換手順について紹介します!(フロントのみ)
準備した道具
純正ショックから車高調へ交換するにあたって、下記の道具を使用しました。
- ガレージジャッキ
- リジットラック
- スロープ
- ギヤプーラー
- ソケットレンチ
- スピンナーハンドル
ソケットサイズは10,12,14,17(mm)さえあれば何とかなります。また、場所によってはディープソケットじゃないと届かないナットもあります。
純正ショックを外す準備
それでは純正ショックを取り外す準備を進めていきます。
はじめに、ホイールナットを緩め車体をジャッキアップし、リジットラックに乗せて安全確保です。
エンジンルームのストラットタワーを見ると、純正ショックのアッパーマウントから3本のボルトが伸びています。それらを固定している3つのナットを、12mmのディープソケットで緩めて外してしまいます。
通常のソケットだとナットまでしっかり届きません・・・
助手席側はイグナイターといった部品とその配線が共締めで固定されています。外していったん邪魔にならない所に避けておきます。
アッパーマウントのナットを全て外し終えたらタイヤハウス内の作業に移ります。
僕のチェイサーは元々雪国で乗られていたのか、シャーシブラックでびっしり塗りたくられていました。
ABSの配線がショック本体にボルトで固定されているので、10mmのレンチで外しておきます。
ショックの下部は1本のボルトナットで固定されているので、17mmのレンチで外しにかかります。
このとき、ステアリングを全切りしているとナットにアクセスしやすいです。
サビ等による固着でなかなか緩みにくい場合があるので、必要に応じて潤滑油を差すと良いです。また、ボルトのネジ山もシャーシブラックで塗られている場合は、先にワイヤブラシ等で塗料を落とした方が緩めやすくなります。
ちょっと長めのスピンナーハンドルもあると心強いですね。僕は630mmのスピンナーハンドルを使用しています。
(急に助手席側の写真になっていますが気にしないでください…)
ナットを外してもボルトが引っこ抜けない場合は、ジャッキでロアアームを少し持ち上げると抜けやすくなります。
アッパーマウントのナット3箇所、ABS配線のボルト1箇所、ショック下部のボルトナット1箇所を外し、これで純正ショックはフリーになりました。
アッパーアームの分離
あとは純正ショック取り外すだけ・・・ですがここからが苦戦の始まりです。
下方に引き抜こうとしても、どこかしらに引っかかって外せません。おもちゃの知恵の輪のように、ありとあらゆる引き抜き方法を試しましたが無理でした。軽く1時間以上はもがき苦しんでいたと思います。
そこで、アッパーアームとハブナックルを分離させて純正ショックの抜け道を作ることに。
まずは止めピンを抜き、ハブナックルとアッパーアームが結合している所のナットを緩めます。
しかし、アッパーアームが圧入されているのでナットを外しただけでは分離できません。
ハンマーで強力な打撃を与えることで分離できるらしいですが、僕は三つ又のギヤプーラーを使用しました。
先ほど外したナットをアッパーアームのネジ山先端に軽く締め、このようにプーラーを引っ掛けました。(不要なナットを利用するのが望ましいです)
そして、少しずつプーラーのボルトをねじ込んでいきます。
バコン!!と分離できました!このときプーラーが軽く飛ぶんで注意が必要です。
また、先端に残していたナットには、ナックルが勢いよく外れるのを防止する役割もあります。
アッパーアームとハブナックルが別れたことにより、容易に純正ショックを引き抜けるようになります。
ここまで来たらあとは下り坂です!
車高調取り付け
取り外した純正ショックとこれから取り付ける車高調の比較です。
このようにだいたいの車高調は純正ショックよりも全長が短いです。というか純正ショックが長すぎるんですよね・・・
そのため、車高調から車高調へ交換する場合は、アッパーアームとハブナックルを分離せずに引き抜くことが可能です。
ここから先は、今までと逆の手順で車高調の取り付け作業です。
車高調を潜り込ませて、一旦アッパーマウントの3つのナットを仮締めしておきます。
そして、アッパーアームとハブナックルを結合させます。圧入する際はナットを締め込んで行くだけでOKです。また、忘れずに緩み防止のピンを差し込みましょう。
車高調下部をボルトナットで固定します。この時もジャッキでロアアームを少し持ち上げ、穴の位置を調整するとボルトが入れやすいです。
そしてABSの配線を車高調に固定し、各ナットの本締め・確認を行いタイヤホイールを装着。反対側も同じ手順で交換したら完了です!お疲れ様でした!
あとはお好みの車高に調整しましょう。
さいごに
今回の作業手順を簡単にまとめるとこんな感じ。
- 純正ショックの各ボルトナットを外す
- アッパーアームとハブナックルを分離
- 純正ショックを取り外し車高調を仮装着
- アッパーアームとハブナックルを結合
- 各ボルトナットの締め込み
文字に起こすと簡単そうに見えますが、初心者が実際に作業するとかなり苦戦しました。
ちなみに今回、スタビライザーリンクを不必要に外そうとしてしまい破損させるというハプニングもありました。車高調交換時にスタビライザーリンクの取り外しは不要です!触らぬ神に祟りなし。僕みたいにならないように気をつけてください。
以上、純正ショックから車高調への交換手順(フロント編)でした。少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
おわり
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